嫁は一生の恋人 その四|Crazy Rendezvous

大切な人を大切なままでいるために

俺が大事にしている事を話します

 

恋愛や夫婦関係に悩む方がいるのって切ないことです

このブログとの出会いで”目の前の大切な人と向き合う”想いを大事にするキッカケになれば嬉しい

そんな想いを込めて俺の恋愛経験を振り返りながら今日に至るまでの道のりを紹介させて貰います

Rendezvous

 

俺の気持ちと彼女の気持ち

 

仕事終わりの彼女を夜な夜なビリヤードや晩飯に連れ回す日々が2ヶ月ほど続いた

この日もそんな帰り道だったと思う

 

翌日は二人とも休みだったので少しドライブでも付き合えよって流れで車を走らせた

 

『仕事慣れた?』

『なんか将来の目標とかあるの?』

そんな話をしながら行き先も決めずに走っていた

 

彼女は自分の夢を話してくれた

中学生から始めて今も吹いているフルート

「その分野で食べていけるようになりたい」

彼女が言った

 

俺は即座に

『いいじゃん!かっこいいよ、頑張りなよ!』

何も考えていない阿呆なエールだ

 

でも目標や夢を持っているのは素直に素敵なことだと思った

当時の自分の夢は仕事でとにかく実績を出し続けて
会社でもっと上のポジションを目指すことだった

仕事の事で毎日頭がいっぱいだったしそんな自分が好きだった

 

しかし彼女は悩みがあるとも言った

彼氏が賛成してくれないらしい

 

「現実的になれ」

「そんなもんで喰っていけるのは一握りの人間だけだ」

 

そういわれて応援して貰えないのが辛いらしい

 

彼女と彼はもう長いらしいというのは以前聞いて知っていた

中学~大学までを共に進学して9年来の付き合いだと言っていた

彼は大学卒業後、帰省して地元の銀行へ入行していた

彼女は実家の自営業を手伝いながら演奏で食べていく道を模索しながら現在に至っていた

 

そんな彼に諭されるように就職するべく偶然俺のいる会社へとやってきたのだそうだ

 

『そかぁ・・・好きな人に応援して貰えないってのは辛いな』

『俺だったら全然応援しちゃうのにな、恋人がフルート奏者とか格好いいじゃん♪』

慰めとか変な下心なんかじゃなく学がない俺はフルートなんてお嬢様っぽくていいじゃんとか本気で思ってた

 

これからの夢や今までのこと

ジャンルは全く違うけどお互いの事をいっぱい話し合った

育ってきた環境は全然違うけど

一緒にいる時間は全然違和感が無くて

人と仲良くするのが下手くそだった俺の中に彼女はいとも簡単にすんなりと入り込んできた

 

そんな時ふと口からこぼれた

『俺は絶対普通の結婚なんか出来ないって思ってるけどお前とだったらなんか上手くやっていけそうな気がするわ』

 

別に特別な感情なんて全然意識していなくて

それは本当に自然と口からこぼれた

 

彼女はただ笑っていた

 

その日は互いの今までの事やこれからの夢をいっぱい話した

お互い話に夢中になりすぎて気付いたら空が白々しく明けて来た

 

彼女の家の人達が起き出す前に急いで送り届けなければ

流石にハメを外しすぎた

 

 

 

帰り道の車中で俺が呟いた言葉

彼女が日記に綴っていた事を知るのは数年後のこと

 

『なんだろ・・・今日は沢山信号に引っ掛かればいいのにって気がするわ』

 

俺はまだ自分の気持ちに気付いていない

そんなある日の朝だった

 

シリーズ嫁は一生の恋人:次回「告白」

お見逃しなく。